そして間もなくバスは、終点、Sungei Bulohに到着。みんな一斉に降りる。入り口には10数台の駐車場があり、5台ほどの車が停まっている。枕木風の歩道を歩いて受け付けゲートへ行く。左右には熱帯らしい華やかな花をつけた低木類が植えられている。
あいにく天気は下り坂のようだ。雨こそ降っていないが、ゴロゴロと雷の音がする。気温は、とても高く、蒸し暑い。
園路の終端には受け付けがあり、そこで入場料$1を払う。入り口には、シンガポールらしく(?)たくさんの禁止看板がある。「タバコ禁止、草採取禁止、鳥手づかみ禁止(?)」などなど15個くらいの看板がある。
中は禁煙のようなので、先にタバコを吸う。展示室に植物や昆虫などの説明があったが、いかにも雨が降りそうな天気だったので、後で見ることにして、中に入る。
Ticket Officeを出た所に池があり、橋を渡る。下には魚が泳いでいるのが見える。かなり細長い魚で、目だけが光って見える。反対側からはどんどん人が帰っている。親子連れが多い。
橋を越えると森の中に入る。見たことのない木が多い。ハイビスカスのような花や、名前はわからないが、ランなどもちらほらと見受けられる。マングローブ独特のオオヤエヤマヒルギなども見られる。
途中、所々にバードウオッチのスペースがある。道路は幅員も広く、とてもよく整備されていている。
しばらく歩くとポツポツと雨が降ってくる。木の葉っぱが大きいためか、雨はあまり落ちてこないので、しばらく進む。だが途中からそうはいってられないほど降ってきたので、バードウオッチハウスに入って休む。中は、他にも雨宿りの人がいて入ることができないほどいっぱい。一応外を見てみるが鳥は全然いない。
10分ほどで小降りになってきたので歩き始める。すると間もなく予定していたコースが終わったので、さらに遠くまで行くことにする。遠くまで行くと、淡水池があるというので、熱帯魚を見ることができるかもしれない。
どんどん歩いていくと、やがて人とほとんどすれ違わなくなる。やはりかなり遠いのでここまで来る人も少ないのだろう。
ようやく淡水池に辿り着く。中を見ると、小さな魚が泳いでいるのが見えた。だが池の大半は水草が多いのでよく見えない。池が近いためか蚊が多い。シンガポールではマラリアなんかはかからないとはいうが、大きさが日本のと比べてかなり大きいので不気味だ。
しばらく休憩した後、地図を見ながらひたすら入り口まで歩く。途中から、来た道を離れ近道しようとしたら、「Closed for repair. Do not enter. DANGER!」という看板があった。看板の向こう側の橋は朽ちていて通れない状態になっていた。仕方がないので、違う道を歩いて帰る。
チケットオフィスのある場所まで戻り、売店で休憩する。売店は池に張り出す形で設置されており、下をのぞき込むと、熱帯魚屋で売っていそうなアロワナが泳いでいる。やはり熱帯だ。ヒーターなしでも生活していける。池の向こうの森からはカワセミの鳴き声が聞こえてくる。
みんな同じ所を指さしているのでその方向を見てみると、とても大きなトカゲがゆっくりと歩いているのが見える。体調1メートルほどあるのではないだろうか。それこそ動物園でしか見たことがないような大きさだ。シンガポールはやはり熱帯なのだと実感した。